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【ハプスブルクとヨーロッパ】第5回
【どうでもいい前置き】

このシリーズは、一応、学校教育で学ぶ世界史の知識を中心にしています。
だからなんだというわけではありませんが、単なるムダ知識ではなく、
世界史を勉強した人と話が通じるようになればいいなと。

ただ、ハプスブルグ600年の歴史をすさまじい速さで書いているので、
かなり端折ってるし、複雑な背景も説明してません。そこらへんはご了承くださいね。
また、私もまだまだ不勉強なので、間違いなどあればご指摘もらえるとうれしいです。



【悲劇の始まり】

今回は30年戦争を取り上げます。

今回はスペインではなく、神聖ローマ帝国(ドイツ&オーストリア)の話です。

前に書いたとおり、ヨーロッパ大陸では「カトリック」と「プロテスタント」という
二つの勢力が衝突していました。

このころハプスブルグ家の王様は
オタクのルドルフ2世という人でした。

こいつは中川しょこたんもびっくりのガチオタで、
占星術とか魔術とか錬金術とかにどっぷりのめりこんでました。
王様なのに奥さんもいない。オタクに三次元彼女なんて必要ないんです。

↓なんか確かにオタクっぽい。f0075557_22194847.jpg





f0075557_2220762.jpg







そんなわけで弟にキレられて牢屋にぶちこまれた。
でも、この人のおかげで化学や天文学が発達した。
しょこたんには尊敬されそうです。



というわけで、宗教対立にハプスブルグ家はあまり絡まなかったのですが、
神聖ローマにはいろいろな家があるので、過激な奴らもいました。

1608年、ファルツ家の侯爵は「俺たちはプロテスタント・ユニオンだぜ」
と名乗り、プロテスタントの結束を強めます。

1609年、バイエルン家の侯爵は「俺たちはカトリック・リーグだぜ」
と名乗り、対抗します。

ラグビーかなんかで決着をつけそうな名前ですが、
もちろんそうはなりません。

これがヨーロッパ最大の悲劇、30年戦争につながっていくのです。



【第1ラウンド ボヘミア・ファルツ戦争】

この緊張感高まる中、さっきのオタクが退位してから、
ハプスブルグ家の中でもごりごりのカトリック野郎が
神聖ローマの皇帝になります。フェルディナント2世です。

カトリック・リーグは大喜び、
プロテスタント・ユニオンは面白くありません。

そしてある日のこと

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
   ボヘミア・プラハ城       |
――――――――――――――┬┘
                         |
       ____.____     |   
     |        |        |   |   皇帝の代官を
     |        | ∧_∧ |   |   窓から
     |        |( ´∀`)つ ミ |   投げ捨てろ
     |        |/ ⊃  ノ |   |
        ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄    |  ∧_∧
                      ( *´Д`)   たすけてー
                       ⊂ ⊂ )
                      ⊂ ⊂ ,ノo


プロテスタント・ユニオンの本拠地ボヘミアで、
神聖ローマ皇帝の代官が窓から捨てられるという事件が起きました。

信じられないかもしれないけど、これ本当にやったんだよね・・・
1618年の「プラハ窓外放り投げ事件」です。

皇帝は当然これに激怒し、全面戦争を開始します。

f0075557_2245141.jpg






「ふざけるなー!!!」










まあそりゃ怒るわな。

プロテスタント・ユニオンは各国に救援を求めますが、
思うように軍隊が集まりません。

一方、ハプスブルグ家にはカトリック・リーグが協力します。
同盟国のローマ教皇軍やスペイン・ハプスブルグ家もやってきます。

整理しましょう。

神聖ローマ(ハプスブルグ家)
神聖ローマ(カトリック・リーグ)  VS   ボヘミア(プロテスタント・ユニオン)
イタリア(ローマ教皇領)
スペイン(ハプスブルグ家)

こんなん負けるワケねぇよ。

第1ラウンドはハプスブルグ&カトリック・リーグが圧勝します。



【第2ラウンド デンマーク・ニーダーザクセン戦争】

このハプスブルグの勝利を見て、フランスはぞーっとします。
フランスはカトリックの国ですが、だからってハプスブルグと仲がいいわけじゃない。

フランスは悩みます。そしてこのころ、北にかなり有望な国がでてきました。
デンマーク&スウェーデンです。

フランスはこいつらとチームを組み、さらにイギリスとも結託します。

整理しましょう。


神聖ローマ(ハプスブルグ家)        フランス
神聖ローマ(カトリック・リーグ)  VS    デンマーク
イタリア(ローマ教皇領)            イギリス
スペイン(ハプスブルグ家)          スウェーデン


こんな感じ。

さあ、今度はヤバイぞ。

ところで、カンのいい人はわかるかも知れませんが、
フランスはカトリックです。
イギリスはイギリス国教会です。
デンマークとスウェーデンはプロテスタント。

つまり、この時点で、もう宗教とかどうでもよくなってます。
要はハプスブルグが怖い。

宗教より政治が優先する時代になってきたってことですね。

さて、デュマの小説「三銃士」にも登場するフランスの宰相リシュリューは、
デンマークの王様クリスチャン4世をそそのかします。

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フランス宰相リシュリュー「YOUやっちゃいなYO!」

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デンマーク王クリスチャン4世「MEやっちゃうYO!」





誰だお前ら。ジャニーズ事務所でも開くのか。

でも、これにはハプスブルグも悩みます。
なんだか気がついたら周り中が敵だらけ。
しかもボヘミア戦争のせいであまりお金が無い。ピンチです。

ところがここで、ハプスブルグにとんでもない人物が協力します。

地上最強の傭兵隊長、
ヴァレンシュタインです。


ちなみに、ハプスブルグ家に味方した陸戦の将軍で、
文句無く強かったのは、このヴァレンシュタインくらいです。

f0075557_23285981.jpg

【アルブレヒト・ヴェンツェル・オイゼービウス・フォン・ヴァレンシュタイン】
1583年 - 1634年



ヨーロッパには、この人の名前を取ったボードゲームがあるくらいの有名人です。
すげぇルールが難しくて、俺の貧弱なアタマでプレイするのは無理でしたが。


さて、1625年。デンマークとハプスブルグが衝突します。

戦いの神様ヴァレンシュタインはここで暴れまくった。

密集した長い槍を持った兵隊を中央に配置し、
両翼に銃と弓で武装した兵士を展開し、
戦場に現れるや相手をぶちのめします。
スペインから学んだテルシオという戦術です。

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【これがテルシオ戦術だ】


まあ、こんな奴らに襲われたら勝てる気がしねぇわな。

1629年、デンマークは「リューベックの和約」で事実上敗北宣言。

第2ラウンドもハプスブルグの圧勝でした。



ちょっと中途半端ですが、今回はここまでです。
次回はこのヴァレンシュタインの最大のライバルとなった、
スウェーデン王「グスタフ=アドルフ」が登場します。
お楽しみに。
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by neo_logic | 2008-09-06 23:20 | ハプスブルクとヨーロッパ
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